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2009年01月26日

日本にファシズムを拡大させようと画策する者達の正体



 インターネット上で、オバマ大統領を暗殺すると公言していた「白人至上主義」団体の男が、米国で逮捕された。男は「黒人がアメリカ大統領になる事は許さない」と絶叫し、また黒人・ユダヤ人等への人種差別発言の書き込みをインターネット上で繰り返していた。オバマへの賛否は別として、米国社会の底流に、汚泥のような人種差別感情が蓄積しており、そこから発生する有毒ガスが爆発寸前状態になっている事が、こうした事件から見えて来る。

 米国には「黒人帰還運動」とも称される運動が存在する。黒人を「全員アメリカから追放し、アフリカに強制送還しよう」と言う運動であり、「アメリカを白人だけの国家にしよう」という白人至上主義の人種差別運動である。この運動の「主張の通り」になれば、オバマ大統領はアフリカに「強制送還され」、大統領としての地位も剥奪されなくてはならない。なぜなら、白人至上主義者達によれば「黒人には人権が無いのであり、選挙権も被選挙権も無く、オバマには選挙に立候補する権利が、元々無いのであり、オバマが大統領になったことは違法行為」と言う事になるためである。

この「黒人帰還運動」を長年中心となって担ってきたウィリス・A・カートは、「IHR=インスティテュート・フォー・ヒストリカル・レヴュー」、直訳すれば「歴史修正主義」研究所とでも言う組織の創立者の1人であり、その資金提供者、中心人物である。カートは、複数の人間によって創立されたIHRより、より直接的に自己の主張を反映できる別組織として「リバティ・ロビー」と言う組織を運営しており、その事実上の機関紙が「スポットライト」と言う、タブロイド版の新聞である。

日本における、「ユダヤ陰謀論」「イルミナティ陰謀論」を主張する人間達は、この「スポットライト」を主要な情報源とし、この新聞に登場する「論客」の文章を「日本に翻訳紹介する事」で「生計を立てて」いる。

1980年代から、日本における「ユダヤ陰謀論」「イルミナティ陰謀論」の代表的論客であった宇野正美は、ウィリス・カートの人種差別・白人至上主義の組織の名前の通り「リバティ研究所」という組織を経営している(注1)。また2009年現在、その著書の中で「ユダ公」等とユダヤ人に対する蔑称を平然と使う「ユダヤ陰謀論」「イルミナティ陰謀論」の代表的論客は、「スポットライト」の論者達と「連絡を取りながら、その論者達の翻訳本を量産し、同時に日本でも「歴史修正主義」を名乗る「学会」なるものを経営している(注2)。

 ウィリス・カートは元々、米国の白人至上主義組織ジョン・バーチ協会に所属していた。この組織は、ジュースの製造企業として有名なウェルチ一族のロバート・ウェルチが創立した組織であり、第二次世界大戦中は、このジョン・バーチ協会に所属するキリスト教原理主義教会の宣教師達が、「布教目的と称して」多数、中国に渡り、米国OSS(現在のCIA)の対中国・諜報員(スパイ)として活動した。第二次世界大戦中、未だ内戦中であった中国大陸の、共産党支配地域に日本のゼロ式戦闘機が墜落した際、このバーチ協会のキリスト教原理主義教会宣教師が、「中国共産党首脳への太いパイプ」を利用し、その戦闘機を入手し、米国本土でゼロ戦を研究し、米国空軍の対日戦術が形成された事は有名である。

ジョン・バーチ協会は、事実上、キリスト教原理主義教会と一体であり、米軍・CIAの「下部組織」であり、「中国共産党政府幹部への太いパイプ」によって米国の対アジア・中国戦略の「要」を担って来た。

このジョン・バーチ協会出身のウィリス・カートの「日本支部」として活動しているのが、日本の「ユダヤ陰謀論者」「イルミナティ陰謀論者」達である。宇野正美はキリスト教原理主義教会の宣教師であり、現在「スポットライト」経由等で入手した「ユダヤ陰謀論」の翻訳本を量産している「イルミナティ陰謀論者」が、その翻訳本の原版の存在を最初に「教示してもらった」情報源も、キリスト教原理主義教会の宣教師である。

このキリスト教原理主義教会は、「日本人を始めとした有色人種は、劣った人種であり、核戦争で絶滅すべきである」と強硬に主張している。

 なぜ、この団体はアジア人=有色人種を、核戦争で滅ぼし、「戦争を起こそうとしているのか」?

ジョン・バーチ協会の資金源は、ハリー・ブラッドレー財団から「支出されており」、この財団は、米国最大規模の軍事産業ボーイング社、その傘下企業ロックウェル社の「下部組織」である。米国最大規模の、この「兵器製造会社」は、戦争による兵器販売の利益を「脱税目的で」、この財団に「帳簿上、移し」ている。このハリー・ブラッドレー財団の下部組織であるジョン・バーチ協会、そこから枝分かれした「リバティ・ロビー」と、その機関紙「スポットライト」が、ユダヤ差別、黒人差別を煽り、世界規模でのアジア・アフリカ・ラテンアメリカの有色人種「絶滅戦争実行」を、「強く主張する理由」は、ここにある。

この組織の機関紙を「日本に翻訳紹介」しているのが、日本の「ユダヤ陰謀論者」「イルミナティ陰謀論者」の正体である。

 軍事産業ボーイングの下部組織であるハリー・ブラッドレー財団は、同時に、ブッシュ前大統領の政策を決定していた「ネオコン派」の機関誌「ナショナル・インタレスト」(アーヴィング・クリストル編集)の最大資金源でもあった。

日本の「ユダヤ陰謀論者」「イルミナティ陰謀論者」達は、911テロ、イラク戦争等を「表向き批判」していたが、その「教則本=スポットライト」と、イラク戦争を実行した「ネオコン派」の、資金源は同一であった。

 「スポットライト」は、先述の「米国の黒人を全員アフリカに強制送還しよう」という主張を行うと同時に、「第二次世界大戦では、米国は、ナチス・ドイツ=アドルフ・ヒトラーを支援し、同盟国となるべきであった」と繰り返し主張し、「そうすれば現在、ユダヤ人、黒人、有色人種(日本人含む)は絶滅され、世界には白人だけの平和な社会が実現していた」と、ナチスを賞賛する記事を繰り返し掲載している。

また「スポットライト」は、76年1月19日付で、「オーストリアで、国際会議が開かれ、本紙の記者が取材した所によると、その会議では、ユダヤ人、有色人種が団結し、世界中の政府を乗っ取るための陰謀工作が立案された」と報道した。この新聞が得意とする「ユダヤの陰謀」「イルミナティの陰謀」である。しかし、この国際会議の主催者から抗議を受け、後に、この記事を書いた「スポットライト」紙の記者は、「この会議には、『スポットライト』からは誰も取材に行っていない事、自分がデマを書いた事を認め」、謝罪を行っている。

「スポットライト」紙は、アウシュビッツの強制収容所におけるユダヤ人虐殺を、「そのような事は、元々、存在しない」と主張し続けている。それは「ユダヤ人の、デッチ上げた、ユダヤの陰謀」であると言うのである。そして「アウシュビッツで使われたチクロンBガスは、猛毒ではなく、ノミ・シラミの害虫駆除用であり、人間には無害であった」、と繰り返し主張している。一方で、「スポットライト」紙は、「アウシュビッツで、猛毒のチクロンBガスが使用されていたら、ユダヤ人の屍体を運ぶドイツ兵にも当然、死者が出る。猛毒のチクロンBガスを、使用できるはずは無い」と主張している。

「スポットライト」紙によれば、チクロンBガスは、猛毒であると同時に無害であり、このガスはアウシュビッツで「害虫駆除」に使用されたが、「アウシュビッツで使われた事は無い」と言う事になる。

85年7月、このガス室問題に関して、ロサンゼルス州高等裁判所は、「デマ情報を流し、関係者に心理的傷害を与えた」として、「スポットライト」紙に、9万ドルの賠償金支払いを命じている。判決は、確定している。

また76年、「政治家についてのデマ報道を流した」選挙妨害で、「スポットライト」紙は連邦政府によって罰金支払いを命じられている。「スポットライト」は、この罰金に異議を申し立てず、従順に「デマを流した罪を認め」罰金を支払っている。

 そして、「スポットライト」は、過去に何度と無く「黒人へのリンチ殺人を行っている」黒人リンチ組織KKKを、「賛美・賞賛する記事」を、繰り返し掲載している。一方で、「スポットライト」には、政府によって認可されていない「高価な抗がん剤=インチキ薬」の広告、「コールガールを自宅まで派遣します」という売春斡旋の広告が、しばしば掲載されている。またメキシコ等から米国に不法入国した人間達向けに「偽造身分証明書を販売します」と言った広告も「スポットライト」には、ひんぱんに掲載されている。

不法入国した「有色人種」が偽造身分証明書で米国に定住すれば、「スポットライト」の主張する「有色人種を排除した白人だけの社会」と正反対の方向に米国は向かうが、この新聞にとって「広告収入」の方が、主義主張より「大事」と言うことが、ここに明確に出ている。

 なお、軍事産業からの資金提供により、このナチスの賞賛を続ける「スポットライト」等の経営者の年収は400万ドル=約4億円となっている。

これが、日本における「ユダヤ陰謀論者」「イルミナティ陰謀論者」達の、「情報源の正体」である。



*注1、注2・・・宇野正美「ヒトラーの逆襲 −日本の未来はゲルマンとユダヤが握っている」ネスコ、p287において、宇野は自分の「リバティ研究所」が米国の人種差別組織「リバティ・ロビィ」の日本支部であり、宇野が日本支部長である、と明言している。

この宇野の「リバティ研究所」のメンバーである、デイル・P・クラウリー2世は、キリスト教原理主義教会の宣教師であり、同時に、米国の「リバティ・ロビィ」と日本を行き来し、相互の「連絡役」を担当している。

また宇野が「翻訳した」事になっている、「ユダヤの陰謀の内幕の暴露物」である、ポール・ゴールドスタイン、ジェフリー・スタインバーグ著「ユダヤの告白 ー日本経済を裏側から見る」 エノク出版、は事実上、訳者と著者3人の共著であると思われるが、ゴールドスタイン、スタインバーグの2名は、リンドン・ラルーシュ発刊である米国の人種差別団体・極右団体の機関紙「EIR」の、諜報(スパイ)部長として、「EIR」に名前が明記されている。

この「EIR」は、日本で「歴史修正主義」を名乗る「学会」を経営している「ユダヤ陰謀論者」「イルミナティ陰謀論者」の機関紙、著書等にも、「スポットライト」と共に、ひんぱんに引用されている。



posted by 00 at 20:27 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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