世界最大の核兵器原料企業であり、核兵器により人類を絶滅の危機に陥れてきたアライド・ケミカル社は、ノーベル「平和」賞を受賞した、アルバート・ゴアの経営企業である。
ゴアは、人類を絶滅の危機に直面させ続けてきた、「功績」によって、ノーベル「平和賞」を受賞した。
このアライド・ケミカル社は、同時に、世界最大の精肉企業IBP(アイオワ・ビーフ・パッカーズ)を経営している。またヨーロッパ最大手の食品流通企業、カベナム食品をも経営している。
核兵器産業が、食品産業である事が分かる。
食品産業の足元には、軍事産業の深い闇が眠っている。
英国の食品最大手グランド・メトロポリタン社の名前は、余り知られていない。マクドナルドに次ぐ世界第2位のハンバーガー・チェーン店バーガーキングの経営企業と言えば、思い出す人も居るかもしれない。
あるいは、アイスクリームのハーゲンダッツの経営企業と言った方が分かりやすいかも知れない。
このグランド・メトロポリタン社は、元々ヨーロッパ屈指の名門ホテルの経営企業であり、ホテル用の高級アイスクリームを一般に市販し始め、世界に販売網を拡げて行ったのが、ハーゲンダッツであった。
グランド・メトロポリタン社の経営する名門ホテル、インターコンチネンタルには、必ずカジノ等のギャンブル施設が付随して来た。このホテルの足元には、ヨーロッパのカジノ施設を経営するマフィア組織の霧が漂っている。
マフィアと言えば、ギャンブル、麻薬、酒の密売、売春等を業として来た歴史を持つが、マフィア史の視点から見なくとも、ヨーロッパの食品産業は、奇妙な歴史を持っている。
ロシア(旧ソ連時代は、ウクライナ等の穀物地帯を含む)の穀物を、伝統的に最も買い付け輸入して来たのが英国であり、その消費はウィスキー等の形で行われて来た。
グランド・メトロポリタンは、ウィスキー好きには周知の銘柄J&Bを製造すると同時に、有名なウォッカの銘柄スミルノフをロシアから輸入販売して来た。
こうして、ロシアからの安価な輸入穀物、食品に依存する事は、英国などのヨーロッパ食品業界の伝統的なビジネス・スタイルでもあった。
ロシアを安価な穀物=原料供給基地として支配下に置き、成長して来たのが、ヨーロッパ食品業界であったとも言える。
今次の、ウクライナ戦争は、こうした視点から見ないと本当の事が分からない。
グランド・メトロポリタン社の経営するインターコンチネンタル・ホテルは、このロシアからの安価な穀物、資源をヨーロッパ各国に運搬する、ヨーロッパ横断鉄道=インターコンチネンタル・エキスプレスの、主要駅に付随した宿泊ホテルとして発祥した。
有名な英国ウィスキーJ&Bとロシアの名門ウォッカ・スミルノフが、同一企業から販売されて来た背景には、ロシアから英国までを結ぶ食品輸送ルート、インターコンチネンタル・エキスプレスの歴史があった。
しかし、1930年代、ソ連(ロシア)にスターリンが現れ、西欧・米国と激しく対立し、鎖国体制を取ると、インターコンチネンタル・エキスプレスのビジネスは崩壊する。
インターコンチネンタル・エキスプレスは、大きな野望を持っていた。ロシア・東欧の鉄道網をさらに拡充し、この地域全域の食糧、資源を押さえ、欧州への食料・エネルギー供給基地を鉄壁にする事であった。
歴史を、さかのぼれば、同社の野望は、1930年代、ロシアの東側=中国側から攻め込んで来る日本軍の南満州鉄道とインターコンチネンタル・エキスプレスを連結し、中国=ロシア=ヨーロッパを鉄道で統一し、ユーラシア全域の食糧、資源を、インターコンチネンタル・エキスプレスで「ユーラシア全域」に流通させる事であった。
このユーラシア鉄道計画は、1930年代、スターリンの取った鎖国体制で挫折し、インターコンチネンタル・エキスプレスは、ロシアへの「深い恨み」と共に米国に企業亡命し、名前をアメリカン・エキスプレスと改名する。
現在では、クレジットカード会社の「側面だけ」が、良く知られている。
ヘンリー・キッシンジャーの経営企業、アメックスである。
そして、アメリカに移住不可能なインターコンチネンタル・ホテルという建築物だけがヨーロッパに残り、1991年のソ連崩壊まで、欧州各地で伏兵として息を潜める事になる。
西欧の側=ロシアの西側から身を潜め、ソ連崩壊を待機した伏兵、キッシンジャーのインターコンチネンタル・グループ。アイスクリーム、ハーゲンダッツの背景には、それがあった。
そして、1971年頃から、東側からは、キッシンジャーが中国入りし、中国共産党内部のCIA人脈を駆使し、やがて米中国交回復を手に入れ、キッシンジャーは米中経済評議会の会長に就任する。
中国の市場開放経済路線が始まる。
そして、キッシンジャーの経営企業=インターコンチネンタル・エキスプレスの「下部組織」=この鉄道会社によって東欧・ロシア産の穀物を西欧に輸送し、ビジネスを行ってきた穀物商社=フランス企業のドルフィス社は、フランス財界から「伏兵」をスターリンの元に送り込む。
スターリンの妻が、このフランス財界の名門企業の経営者=社長の娘であった。
キッシンジャー=ドルフィス社は、こうしてソ連・ロシアの「生命線=食料」を握り、さらに食料生産のための化学肥料の原料=石油産業を支配下に置き始める。
石油ビジネスは、ソ連・ロシア最大の収入源であった。
最大の収入源と、食料を押さえられたソ連・ロシアは、1991年、崩壊する。
西側からは欧米政界の「大御所」としてソ連に攻め込むキッシンジャー、東側からは中国を使いソ連に攻め込むキッシンジャー、ソ連内部では食料と石油を押さえ込んだキッシンジャー。
その深慮遠謀が、1991年、インターコンチネンタル・エキスプレスの野望=ユーラシア統一の夢の実現の第一歩として、ソ連を崩壊させる。
2023年現在、ロシア国内で唯一、どこででも使えるクレジット・カードがアメックスであり、ロシア経済の隅々までインターコンチネンタル・グループが入り込んでいる事を、これは示している。
アメリカ最大の財閥とも言える、ロックフェラー家の自宅を訪ねると、給仕としてお茶を運び、ロックフェラーが口にした葉巻に素早く火を付け、時々、「坊や、早く、お菓子を運んで来なさい」とロックフェラーに怒鳴り付けられている、ヘンリー・キッシンジャーの姿を見る事が出来た。
キッシンジャーを、お茶を運ぶ給仕として、召使いとして「鼻であしらっている」事を客に対して示すために、権力者ロックフェラーは、しばしば、こういう事をする。
キッシンジャーは、従順にニコニコ微笑みながら、いそいそとお茶を入れ、ロックフェラーの葉巻に火を付けていた。
キッシンジャーは、ソ連・ロシアを追い詰めるため、アメリカ・ソ連の軍事対立を強く推し進める、アメリカ=ロックフェラー家と「同盟」を組んでいた。
2023年、ウクライナ戦争が激化する中、キッシンジャーの子会社=ドルフィス社はウクライナ産、ロシア産の小麦を「両方とも」買い付け、貨物列車で輸送し、世界中に販売し、その小麦売却代金で、ロシアとウクライナは兵器を買い、戦争を続けている。
ロシア・ウクライナ産の小麦が戦争で供給停止になるのではないか、世界最大の石油輸出国=ロシアの石油が世界に供給されなくなるのではないか、との思惑から、小麦=食料、石油=エネルギー価格は暴騰し、穀物商社=ドルフィスと、石油王=ロックフェラー=キッシンジャーの「同伴者」は、大モウケしている。
ウクライナ戦争を計画した、ホワイトハウスの政治家集団=ネオコン派の中に、多数のキッシンジャーの弟子達が入り込んでいるのは、偶然ではない。本誌のメールマガジンに詳細が書かれている。